「世界から猫が消えたなら」読んだよ
君の名は。でプロデューサーを務めた川村元気さんが書いたということで興味を持って読み始めました。
う~ん、もうちょっとねぇ、表紙をラノベっぽくしてくれたりしてれば、こっちもそういう心づもりでよめたんだけどー。
非常に読みやすくて、サクサクっと一気に読み終わってしまった。
まぁ本なんか読まない今の若い子に読んでもらうためには、このくらい読みやすくしないとダメだし、悪魔のノリも軽くしないといけないんでしょうね。
そういう意味でも売れることを第一に考えた構成で、さすがヒットメーカーやなと素直に感心しました。
でもやっぱり売れ線狙いだけじゃちと物足りない。新海監督みたいな作家性と芸術性が組み合わさって初めて、爆発的なヒットを呼ぶ傑作が生まれるのでしょうなー。
内容が自分の身に置き換えたくなるような題材なんでいろいろ考えさせられましたけどね。死ぬまでにしたいこととか、自分なら何を命と引き換えに消すのかとか。
でも一番心に残ったのは映画の中に出てくる名言なんですよね。
とくにチャップリンはやっぱ深い。
「人生は近くで見ると悲劇だけど、遠くから見れば喜劇だ」
「死と同じように避けられないものがある、それは生きることだ」
「意味を考えていたって始まらないよ。意味なんてどうでもいいじゃないか。生きていくことは美しく素晴らしい。くらげにだって生きている意味がある」
いやぁいいですね。年取るとどうしても、何のために生きてるんだろ…とかネガティブにかんがえがちだけど、そんな気持ちをスッと楽にしてくれますね。
庵野監督も「意味のないことにも意味がある」と禅問答みたいなこと仰ってましたけど、生きる意味なんかなくても生きてるだけでいいんだって、開き直ったモン勝ちですなー。